終結会議の進め方

ガイドラインプロジェクト終結ガイドライン終結会議の進め方1
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はじめに

ここではプロジェクト終結時に開催されるプロジェクト終結会議に関する補足説明を行います。

終結会議の目的

プロジェクト終結会議では、そのプロジェクトが本当に終わってよいかどうかを判断します。

同時に、プロジェクト全体を振り返ることでプロジェクトで得られたプラクティスや教訓を共有し、他のプロジェクトへ活かせるように記録に残します。

また、途中で中止したプロジェクトについても終結会議を実施し、なぜ中止する事態になったのか検討します。

事前準備

プロジェクトリーダーは終結会議の開催前に下記項目について準備しておきます。
  1. プロジェクトデータの収集・分析
  2. 今後想定されるリスク
  3. グッドプラクティス
  4. 予稿の作成・参加者への通知

プロジェクトデータの収集・分析

品質(欠陥)、コスト(工数、金額)、納期(スケジュール予実)、リスクについてデータを収集し、分析を行います。

今後想定されるリスク

プロジェクト終結後に発生しうるリスクを検討しておきます。

グッドプラクティス

デヂエのカイゼンシートでKeepに分類されたものを集めておきます。

予稿の作成・参加者への通知

終結会議の予稿を作成し、参加メンバーに通知します。

開催

終結会議では、プロジェクトリーダーが用意したプロジェクトデータを元に検討を行います。
検討事項は下記の通り。
  1. プロジェクトを終結してよいか
  2. 保守担当者の決定
  3. グッドプラクティスの選定
  4. プロジェクトを振り返っての反省点・教訓
  5. 総評・コメント
  6. COMPASSへの要望・提案

プロジェクトを終結してよいか

主に品質・リスクの点から、プロジェクトを終結させて保守に移行して問題ないかどうか検討します。問題がある場合はプロジェクトを終結することは出来ません。 なお、終結会議で話された内容は議事録に記録します。

保守担当者の決定

プロジェクトを引き継ぐ保守プロジェクト、保守担当者を決定します。

グッドプラクティスの選定

プロジェクト活動で得られたグッドプラクティスや、プロジェクトにおいて良かった点を振り返り、他のプロジェクトで活かせるナレッジ(情報)がないか検討します。

プロジェクトを振り返っての反省点・教訓

良かった点だけではなく、プロジェクトで上手くいかなかった事、反省点、教訓を洗い出し、他のプロジェクトへ活かせるナレッジをまとめます。

総評・コメント

他にもプロジェクト全体を振り返っての総合的な評価や、記録しておくべき情報があれば残しておきます。

COMPASSへの要望・提案

プロジェクトの範囲での問題だけではなく、COMPASSへ反映して欲しい要望や提案があれば検討します。

事後処理

終結会議後、書記は作成した議事録を参加メンバーに送付します。

プロジェクトリーダーはITSで完了報告を登録します。
記載内容は、終結会議で決定したグッドプラクティス、反省点や教訓、総評及びコメント、COMPASSへの要望や提案です。

プロジェクトオーナーは完了報告を受けてプロジェクト終結を承認します。

引き継ぐ保守プロジェクトがある場合、プロジェクトオーナーが保守プロジェクトを立ち上げ、プロジェクトリーダーが保守窓口担当者を顧客に連絡します。

おわりに

プロジェクト終結会議ではプロジェクトで得られたナレッジを組織にフィードバックする重要な機会です。組織全体で改善活動を実施していくためにも他のプロジェクトで活かせる情報をまとめてフィードバックしてください。
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